例) いまA、Bの2つの組合があります。それぞれ賃上げ額と組合員の数が次のとおりだったとします。 組合A 賃上げ額:20,000円 組合員 70人 組合B 賃上げ額:10,000円 組合員 30人
◆「賃金カーブ」よく聞く言葉ですが、何のこと? 職場の仲間の年齢や勤続年数はまちまちですが、みんなの賃金を年齢や勤続年数の順に並べてみます。 すると、年齢や勤続年数が増えるにつれて賃金も上がっていき、ほぼ右肩上がりの曲線が描かれます。 この、賃金の上昇ぐあいをあらわす曲線のことを「賃金カーブ」といいます。 賃金カーブは、年齢と勤続年数にともなって、仕事のスキルが上がる一方、子供の教育費なども含め生活費が上昇することに対応しているもので、一般に年功カーブともいわれています。 この背景には、スキルアップと生活の変化に対応しながら、長期的な雇用関係全体を通じて賃金を支払うという日本的なスタイルがあります。 働く側にとっては、安心して将来の生活設計をもつことができ、経営サイドにとっても、安定的な人材確保と企業内教育を通じた労働生産性の向上が図れるという、双方のメリットがこうした仕組みを支えてきたと考えられます。 賃金制度の整備が進んでいるところでは、定期昇給制度などにより賃金カーブを維持することがほぼ制度化されてます。しかし、そうした組合は少数派です。 労働省の調査では、中小企業の約半数のところでは賃金表がないと答えています。 その場合、賃金カーブを維持するには、毎年の賃上げ交渉のなかでカーブ維持に必要な昇給分を確保しなければなりません。 どんな賃金制度になったとしても、家族を含めた生活費を補填するだけの賃金水準は確保される必要がありますので、賃金制度の見直しの動きのなかでも、賃金カーブの意義は基本的には変わっていないのです。